© N.S. Harsha, 2018 Courtesy Glynn Vivian Art Gallery, Swansea. Photography_ Polly Thomas
視察日 | 2022年10月18日
主な視察場所: 狼煙、柏原保育所、宝立春日野の漁具倉庫、寺家キリコ収納庫、小泊漁港など
N.S.ハーシャさんは、インド生まれ。
今もインド南部のマイソールを拠点に活動するインド現代美術を代表するアーティストです。
インドの昔ながらの自然環境や文化と向き合いながら変わりゆく世界を見つめる独自の目線や作品が国際的に高い評価を得てきました。
寺家の船小屋群にて
ハーシャさんが巡ったのは、旧柏原保育所や寺家キリコ収納庫、小泊漁港など。
キリコ収納庫では、実際にキリコ祭りで使用されるキリコを見学。
寺家に収納されているキリコは、県木・アテの木で造られ、最大で高さ16.5m、重さ4t、屋根の大きさが約12畳と日本一の大きさです。
ハーシャさんはインドの祭りに触れながら、キリコの大きさや壮大さに驚き、感心していました。
ハーシャさんが話すインドで行われる祭りは、「ラタ・ヤットラ」と呼ばれ、6〜7月にインド南東部・オリッサ州で行われ、毎年100万人以上の人出で賑わうとされるインド最大級の祭りです。
ヒンドゥー教の神「ジャガンナート」を乗せカラフルな山車を引きます。本場の山車は高さ約25mにもなるそう。
しかし、珠洲のキリコ祭りは、山車のように引くのではなく、キリコを担がなければなりません。
インドの祭りと珠洲のキリコ祭りを比べ、ハーシャさんは「これを担ぐのは大変だねえ。」とキリコ祭りの文化に興味を持って話を聞いていました。
明朝、小泊漁港で定置網漁の見学を行うため、日が昇る前に出港したハーシャさん。
地元の漁業者から定置網漁について詳しく取材し、日本の漁業に理解を深めていました。
また、とれたてのお魚もいただき、宿で調理。朝食として出されたお魚は食べきれないほどだったそう。
寺家キリコ収納庫にて
小泊漁港にて
さて、変わりゆくインドを見つめてきたハーシャさんの目には、日本の珠洲はどんな風にうつったのでしょうか。
そしてどのような作品を作るのでしょうか。